結婚式の演出の一つ、“ライスシャワー”をご存知でしょうか?
最近ではフラワーシャワーではなくライスシャワーをする式も増えているようですので、実際に参加したことがある方も多いかもしれませんね。
ライスシャワーはお金がかからない上に縁起の良い意味が込められているので、結婚式の演出を検討しているカップルにはオススメです。
今回の記事では、ライスシャワーの歴史や意味、ライスシャワーをするメリット、する時の注意点をお伝えしていきます。
あまり聞き慣れなかった方も、興味があった方も、この記事でライスシャワーについての知識を深めてください。
目次
ライスシャワーとは?
ライスシャワーとは、挙式の最後にゲストが新郎新婦に向かって生米を投げて祝福する演出を言います。
お米をまくことは、稲穂にお米が連なって実っている様子が繁栄を連想させること、一粒のお米からたくさんのお米が収穫できることから「子孫繁栄」を意味しています。
また「新郎新婦がこの先食べ物に困らないように」という意味も込められているようです。
結婚した二人にぴったりなとっても縁起がいい意味があったんですね。
ライスシャワーの歴史
ライスシャワーを結婚式に取り入れるなら、ぜひ歴史についても知っておきたいものです。
結婚式でライスシャワーをするのは西洋から日本に入ってきた文化ですが、西洋に辿り着くまでの歴史については諸説あるようです。
古代ローマの文化から発展した
ライスシャワーの発祥は、古代ローマで結婚式で新郎新婦に小麦をふりかけていたのが、中世になるとお米に変わったと言われています。
小麦よりお米の方が、一粒のお米が稲穂になりそこに再びたくさんの米が実り、どんどん増えていくという「豊作」「子孫繁栄」のイメージが強いので途中で変わったのだと考えられています。
インドから西洋へ伝わった
古代から現代まで続くインドの伝統的な結婚式では、式の終盤で参列者の既婚女性が花嫁の耳に祝福をささやき、お米をまくという風習があります。
このインドのしきたりがアメリカやイギリスに伝わり、西洋でもお米をまく演出を取り入れるようになった説もあるようです。
日本におけるお米の意味
日本においてもお米は古くから、縁起が良いものとして捉えられてきました。
お米という漢字をバラすと「八十八」になり、八十八の神様が宿っているとも考えられています。
お米一粒からたくさんのお米が実ることから、少しのものが大きく成長することを示す「一粒万倍」という縁起のいい言葉もあります。
このように、日本におけるお米が持つ意味はとても縁起がいいものですから、ライスシャワーは日本人が日本で結婚式を挙げる際にも適している演出でしょう。
ライスシャワーがオススメな理由
ライスシャワーを演出に取り入れることのメリットは、縁起がいいだけではありません。
フラワーシャワーに比べ安い
ライスシャワーとフラワーシャワーはゲストが縁起物を投げて新郎新婦を祝福する形がとても似ていますが、実は費用面ではかなり差があります。
フラワーシャワーを生花で行うと、花の使用量にもよりますが1〜2万円はかかるのが相場です。
一方ライスシャワーはお米だけ、もしくはお米を包む布代がプラスでかかるだけですから、とても低価格で済ますことができます。
予算があまりないけれどゲスト参加型の演出を取り入れたい時には、ライスシャワーが最適でしょう。
和装にもマッチする
ライスシャワーは西洋から取り入れられたとはいえ、使うのはお米ですので日本的な式や和装にもマッチします。
和装をする予定の時、キャンドルサービスやフラワーシャワーなどは服装とあまり合わないかも、と躊躇する方にも白いお米をまくライスシャワーならぴったりです。
和婚では取り入れやすい演出が少なくて寂しいと感じているカップルも、ぜひフラワーシャワーを検討してみてください。
ライスシャワーをする時、気をつけること
縁起もよく、お手頃で、日本人にぴったりのライスシャワーですが、式に取り入れる際には懸念点があります。
以下のことに注意して、式場のプランナーと相談しながら計画してください。
式場によっては禁止されている
お米をまくと掃除に手間がかかり、野鳥などを呼び寄せてしまうことからライスシャワーを禁止している式場もあります。
生米をそのまま投げるのではなく、チュールに包んだり小さな袋に入れて投げるのであれば許可してくれる場合がありますので、まずプランナーさんに相談をしてみてください。
演出に使う食べ物(お米)自体の持ち込みを禁止している式場もあるようですので、どうしてもライスシャワーがしたいカップルは式場を探す段階でライスシャワーが可能かどうか確認をした方が良いでしょう。
当たると痛い
生米は硬いので当たると案外痛いです。
たくさんのゲストから一斉にお米を投げてもらうライスシャワーは、加減を知らないゲストがいると、新郎新婦が痛みに耐える時間になります。
特に花嫁は露出のあるドレスを着ていることも多いので辛いですね。
ゲストにお米を少しずつ渡す、お米をチュールで包む、少量ずつ投げてもらうよう最初にアナウンスを入れてもらうなど、痛い思いをしない工夫をしましょう。
滑りやすい
お米をそのまま投げる場合、床にまかれたお米で足を滑らせてしまうことがあります。
お米の表面はツルツルしているので滑りやすいのです。
お米の落ちている場所を人が歩くことのない場所で行ったり、スタッフに注意を促してもらうことが必要でしょう。
特に年配のゲストがいる際には気をつけなければいけません。
追加料金が発生するかも
ライスシャワーで投げたお米の掃除に手間がかかるため、追加料金が発生する式場もあるようです。
また、ライスシャワーで使用するお米を持ち込む際にも持ち込み料がかかる場合があります。
せっかくお手頃にするためにライスシャワーを選んだのに、思わぬ料金が追加されると残念なので、ライスシャワーをする際は追加で発生する料金がないか式場に確認をしましょう。
写真に写りにくい
お米は白く小さいので、ライスシャワーの瞬間を綺麗に写真に収めるのは難しいです。
写真で映えるかどうかを重視するようでしたら、ライスシャワーよりフラワーシャワー・リボンシャワーを選ぶ方が良いかもしれません。
同じライスシャワーをするにも、カラフルなチュールでお米を包んだものを投げる形で行う方が、お米をそのまま投げるよりは写真写りは良いでしょう。
チュールで包んだライスシャワーがオススメ
生米をそのまま投げるライスシャワーを禁止している式場でも、チュールで包んだお米を投げるのならOKしてくれる場合があります。
チュールで包んだライスシャワーは手作りすると材料費が2000円以内で済むことがほとんどです。
作り方はとっても簡単で、
①まず、チュール素材の布を1辺が10㎝程度の正方形にカットします。
②次にカットしたチュールにお米をひとつまみだけ包み
③それをリボンなどでくくりお米が出てこないようにすると完成です。
また、手作りするよりは少し値が張りますがネットで販売されているものを購入しても生花のフラワーシャワーより安上がりになるはずです。
まとめ

結婚式の演出の一つ、ライスシャワーについてご紹介してきました。
歴史も古く、縁起のいいライスシャワーは色々なスタイルの式にマッチして、さらにお得、という良いことづくしの演出です。
会場によっては禁止になっていたり、お米を小袋に入れるかチュールに包むなどの工夫をしないといけない場合もあるので、取り入れたい際はまずプランナーに相談してみてくださいね。
