結婚式を雰囲気でおこなうよりも、どのような人が進行し、誓いの言葉にはどんな意味があるのかなどを知っていた方が、よりセレモニーが神聖なものになると思いませんか?
ネットなどで挙式の司式者は神父と書かれていたり牧師と書かれていたり曖昧な部分があります。
実際はどちらが挙式を進行するのでしょうか。
また、誓いの言葉にはどのような意味が込められているのでしょうか。
そこで今回は、神父と牧師の違いや、結婚式で牧師(神父)にこだわりたい場合、誓いの言葉の意味などをご紹介します。
目次
結婚式の司式者は神父?それとも牧師?

司式とは儀式の進行を受け持つことをいい、挙式では司会者はおらず、祭壇に立って誓いの言葉を問いかける人が司式者となります。
では、その祭壇に立つのは神父なのか牧師なのかをご存知でしょうか。
「神父」だと思っている方もいるかと思いますが、日本の結婚式では牧師であることがほとんどです。
神父と牧師の違いをご説明します。
神父と牧師の違いってなに?
神父とは「聖職者」の敬称で、カトリック教会の「司祭」のことをいいます。
カトリック教会とはピラミッド型の組織で、ローマ教皇が頂点に置かれた組織です。
古くからの習慣や言い伝えなどをおもんじています。
そして、牧師とはプロテスタント教会の「教職者」の敬称です。
一般信徒と身分が平等とされ、教派によって女性も牧師になることができ、結婚も可能です。
結婚式場の牧師には3パターンある
日本で挙式を執りおこなう牧師は3つに分けられます。
- 本物の牧師
日曜日は教会で礼拝があるため、基本的に土曜日に挙式を執りおこないます。
- ブライダル牧師
牧師の学校を卒業している本物の牧師ですが、挙式の仕事のみをおこないます。
- 派遣牧師
結婚式場に派遣される外国人のアルバイトで、本物の牧師ではありません。
日本の結婚式場では派遣の牧師が主流
あまり知られていませんが、挙式で司式をしている牧師の多くは「派遣牧師」です。
普段は留学生だったり、学校で英語を教えているという方がほとんど。
牧師専門の派遣会社があり、登録している外国人が派遣されてくるのです。
中には日本人のアルバイトもいるのだとか。
本物の牧師でないことにはもちろんメリットがありますので、次でご紹介します。
派遣牧師にはちゃんとしたメリットも
なぜ「本物でない牧師」にわざわざ挙式を執りおこなってもらうのでしょうか。
まず、ひとつめのメリットとして費用の安さが挙げられます。
本物の牧師を雇うとその分費用が上がってしまいますが、派遣牧師であれば結婚式の費用を抑えることができるのです。
また、、いかにも「外国人」といった外見の牧師は華やかなチャペルの雰囲気によく馴染み、挙式の雰囲気を盛り上げてくれるでしょう。
牧師や神父にこだわりたい場合は?

中には「せっかくの結婚式なのだから、本物の牧師先生や神父さんに挙式を執りおこなって欲しい」と思う方もいるでしょう。
そのような場合はどうしたらいいのでしょうか。
牧師にも力を入れている結婚式場を選ぶ
派遣牧師が多い中、牧師がブライダルフェアでキリスト教式の解説をおこなったり、挙式の1ヶ月ほど前に牧師によるカウンセリングでふたりの情報を得て、挙式でオリジナルの言葉を贈ってくれる式場も。
しっかりとふたりが結婚する意味などを、挙式で噛みしめたいというカップルは、このような結婚式場を選ぶと満足度の高い結婚式となるのではないでしょうか。
本物の教会で結婚式をする
とことん本物にこだわりたいのであれば、本物の教会で牧師や神父に結婚式を挙げてもらうことも可能です。
ふたりとも信徒でなくても、問題ありません。
近くに結婚式場があれば、披露宴のための移動でゲストに負担をかけることもないので、教会の立地は確認しましょう。
また、結婚式場が教会と提携していることもあるので、そのような結婚式場を選ぶのもオススメです。
結婚式場に確認してみる
結婚式場がすでに決まっているのであれば、本物の牧師を呼ぶことができないか確認してみましょう。
結婚式で牧師(神父)に心付けは必要?

心付けとは、結婚式当日にお世話になるプランナーや司会者、スタッフなどに渡すお礼(チップ)のことをいいます。
牧師や神父にも心付けを渡すべきなのか悩む方もいるようですが、司式者に心付けを渡すのは一般的ではありません。
「どうしても渡したい」という場合には、プランナーに確認をした方がいいでしょう。
式場ではない独立した教会の場合、営利目的ではないため挙式料ではなく献金をします。
その金額はふたりが自由に決められるので、相場の10〜20万円に気持ちを上乗せしてお渡ししてはいかがでしょうか。
結婚式で牧師(神父)から問いかけられる誓いの言葉の意味とは?

牧師や神父から誓いの言葉を問いかけられますが、この言葉は、夫婦になることを誓うだけのものではないことをご存知でしょうか?
また、「アーメン」という言葉を必ず耳にしますが、なぜアーメンと言うのでしょうか。
それぞれの意味についてご説明します。
誓いの言葉は5つの約束がある
教会式では必ず「誓いの言葉」があります。
誓いの言葉は、ただ結婚することに対する誓いのように思えますが、本来の意味は「ふたりと神様の約束」です。
- 神様のお導きによる結婚
- 神様の教えに従った生活
- お互いを無条件に愛する
- 貞操・節操を守る
- 新たな再決断をする
これら5つが約束です。
キリスト教を信仰していない方でも、「お互いを無条件に愛する」や「貞操・節操を守る」というのは結婚生活を始めるふたりにとって大切なことですよね。
誓いの言葉はどのようなことを言ってるの?
牧師または神父によって誓いの言葉は異なりますが、大体は以下のようなことを言っています。
「病める時も健やかなる時も、富める時も貧しき時も、妻として愛し敬い、慈しむ事を誓いますか?」
これに対し、新郎と新婦がそれぞれ「はい、誓います」と答えます。
相手をどんな時でも愛し、尊敬し、大切にするということを誓う内容となっており、何年たっても仲のいい夫婦でいるためにも忘れずに心にとどめておきたくなる誓いなのです。
「アーメン」の意味とは?
教会式では、祈りのあとに「アーメン」という言葉を必ず聞きますよね。
なんとなく「アーメン=キリスト教」というイメージを持っている方も多いかと思いますが、どんな意味なのかはご存知ないのではないでしょうか。
アーメンはヘブライ語で「まことに、確かに」という意味があり、祈りのあとに牧師や神父が「アーメン」というのは、「そのようになりますように、そのとおりです」というふたつの意味合いがあります。
それに続いて列席者が「アーメン」ということで、祈りに同意するという意味になるのです。
まとめ

今回は、神父と牧師の違いや、結婚式で牧師(神父)にこだわりたい場合、誓いの言葉の意味などをご紹介しました。
神父と牧師はどちらも挙式を執りおこないますが、その違いは「カトリック教会」と「プロテスタント教会」の違いです。
日本の挙式では、主に「牧師」が司式者となります。
牧師にも、
- 独立した教会の牧師
- ブライダル牧師
- 派遣牧師
という3パターンがあり、多くの式場は本物ではない派遣牧師が司式者となります。
派遣牧師の場合、本物の牧師よりも費用を抑えることができたり、挙式の雰囲気を盛り上げることができるというメリットがあるのです。
もしも、本物の牧師や神父に結婚式をして欲しいという場合は、本物の教会で結婚式を挙げるか、教会と提携している結婚式場を探しましょう。
また、ブライダル牧師がいる結婚式場を選ぶのもオススメです。
セレモニーがもっとも盛り上がる「誓いの言葉」は、ふたりと神様の約束という意味があります。
この約束にも誓いの言葉の内容にも、夫婦生活に大切な意味が含まれていますので、いつまでも心に留めておけるように誓いましょう。