結婚式に欠かせないものとしてBGMは代表的なもののひとつですが、これをどう決めるかで結婚式の雰囲気は大きく変わります。
特に重要なポイントとなるのが結婚式を締めくくる退場曲。
私はこれまでウェディングプランナーとしてたくさんの結婚式を見てきましたが、退場曲はとても印象に強く残るものです。
今回は結婚式の退場曲をどうセレクトして良いか分からず悩んでしまっている方に向けて、退場曲を選ぶ際のコツをお話します。
目次
結婚式のBGMの中で退場曲が特に重要である理由とは

皆さんにとってみれば、結婚式の中で使用するすべてのBGMが大切で、ひとつひとつこだわって決めていきたい気持ちが強いかもしれません。
もちろんどのシーンでも流れるBGMによって雰囲気が大きく変わるのは事実ですが、退場曲はその中でも印象に残りやすいもの。
ここでまず、その理由についてお話しておきましょう。
理由①:お手紙朗読以降は参列ゲストの集中度がちがう!
結婚式に参列したことのある人ならイメージしやすいかと思いますが、披露宴の後半「新婦のお手紙朗読」以降はゲストが皆新郎新婦に注目し、その感動を共に味わうときです。
披露宴は2時間強の時間にわたっておこなわれますが、その間ずっとゲストが新郎新婦の方を見て集中しているかというとそうでもありません。
特に、入場してひと段落した後は歓談の時間も設けられており、この間に流れているBGMにはそれほど意識しないゲストがほとんどです。
結婚式に参列するゲストたちが新郎新婦の方を向いて集中している時間は案外限られており、披露宴後半は特にその集中度が増すタイミングにあたります。
お手紙朗読が終わり両親への記念品贈呈がおこなわれ、そのあとに新郎新婦の退場シーンを迎える流れが一般的な披露宴終盤ですが、このときにBGMが耳に入らないゲストはほとんどいません。
ゲスト全員が感動的な披露宴のラストをしっかりと集中して見つめています。
最後の退場時に流れる曲はゲストひとりひとりの心にも響き渡り、披露宴のエンディングの印象として強く残ります。
つまりは「皆がしっかり聞いている」タイミングである退場時にどの曲をセレクトするかはとても重要だということです。
理由②:退場シーンはムービー撮影されていることも多い!
新郎新婦の退場シーンは入場シーン同様にゲストが手持ちのスマホなどでムービー撮影をしているケースも目立ちます。
ムービー撮影は音声も収録するためBGMもばっちり録音されます。
後にインスタグラムやFacebookに投稿されることも考えられるため、このときの退場曲がふたりの結婚式を大きくイメージ付ける重要なポイントとなるわけです。
また、プロのカメラマンにムービー撮影を依頼している場合も同様、披露宴撮影の最後を締めくくる重要な撮影シーンになります。
長時間のムービーを見ていると、そのすべてを記憶することはあまりなく、どうしても一番最後のシーンの記憶が印象に残るものです。
映画を見ていてもエンディングソングは他のどの曲よりも印象に残りますよね。それと同じです。
理由③:退場曲によってお開きの雰囲気が180度変わる!
披露宴の雰囲気をどのようにしたいかイメージする際、多くの人が「楽しくてハッピーな雰囲気にしたい」もしくは「感動できる披露宴にしたい」と考えるのではないでしょうか。
この両者の雰囲気はまるで正反対ですよね。
もちろん楽しい披露宴の中に感動シーンを入れることもできますし、その逆も可能です。
退場シーンに至っては、「アップテンポ系」か「感動系」のどちらかを選ばなければなりません。
明るい雰囲気で披露宴が終えたい場合はそれに合った曲を、思いっきり感動系にしたい場合はそれに合った曲を選ぶ必要があります。
どちらを選ぶかで退場シーンは180度異なる雰囲気になるため、このチョイスはとても重要です。
結婚式の退場曲おすすめ紹介(アップテンポ編)

さて、ここからは結婚式の退場曲のおすすめをご紹介します。
まずはアップテンポで明るい曲調のものからです。
実際の結婚式でよく使われているものからセレクトしていきましょう。
『ハピネス』 AI
明るい曲調で、聞くだけでテンションが上がってしまいそうなこの曲は、結婚式の退場曲に多く選ばれている人気曲です。
AIの力強い歌声と思わず手拍子してしまいたくなる明るいメロディは、幅広い世代のゲストを笑顔にしてくれるでしょう。
『バンザイ 好きでよかった』 ウルフルズ
名曲はすたれることがありません。
この曲は結婚式にぴったりのハッピーで盛り上がるおすすめ曲です。
かなり古い曲ですが会場全体が盛り上がるのは間違いありません。
両親世代も一緒になって楽しく幸せな気持ちになれるでしょう。
『愛をこめて花束を』 Superfly
こちらも結婚式のBGMとして定番の一曲です。
アップテンポでキャッチーなメロディーは退場曲としても人気があります。
お手紙朗読からしんみりした雰囲気が強まっているところにこの曲を持ってくることで、一気に雰囲気を変えることができます。
元気いっぱいで明るい曲なので披露宴の締めくくりが爽やかなものになります。
アップテンポな曲を持ってくる場合は洋楽もおすすめです。
ノリの良さを重視して選ぶと良いでしょう。
ただしその場合は歌詞が結婚式の退場曲としてふさわしいかどうかの確認をお忘れなく!
邦楽をセレクトする場合は聞くだけでハッピーな気持ちになれるものを選びましょう。
結婚式の退場曲おすすめ紹介(感動編)

退場曲はしっとり感動できるものを選びたいという場合におすすめしたいのが感動系の退場曲です。
中でも頻繁に選ばれている曲を紹介しておきましょう。
『家族になろうよ』 福山雅治
結婚式のために作られたかのようなラブソング。
バラードにのせた素敵な歌詞がゲストの心に染みわたります。
退場の前の記念品贈呈のタイミングで使うのもおすすめ。
実際の結婚式で何度耳にしたか分からない名曲ですが、それでも聴くたびに涙が出ます。
『Story』 AI
結婚式のイメージはあまりないかもしれませんが、案外使われていることが多いのがこちらの曲。
一緒に歩んでいくこれからのふたりの人生と歌詞の意味が重なり涙を誘います。
『365日』 Mr.Children
この曲も結婚式のBGMに使われたり結婚式に使用するムービーの音楽に選ばれることが多い曲ですね。
スローテンポで静かな印象ですがサビ部分で一気に盛り上がり感動させてくれます。
感動系の退場曲で披露宴を締めくくる場合は洋楽よりも邦楽の方がおすすめ。
理由は「歌詞の意味を理解できる」からです。
バラードは曲調がゆっくりなこともあり、アップテンポな曲と比較しても歌詞に意識が向きやすいです。
せっかくならふたりの結婚式にぴったりの一曲を選び、思いきり感動的に披露宴を締めくくりましょう。
まとめ

今回は結婚式の退場曲についてのお話でした。
感動的に締めくくるか、盛り上がりを重視するかはふたりの好みで決めましょう。
音楽が人に与える印象はとても強いため、BGMを選ぶ際にはしっかりこだわりたいですね。
終わりよければすべてよしという言葉があるくらい、何事も最後をどう締めくくるかが非常に重要です。
BGMを決めるときには特に退場曲にこだわってみてください。
ゲストが最後にふたりをお見送りするとき、どのような雰囲気にしたいかイメージしながら決めていくと良いでしょう。
素敵な結婚式になりますように!
