結婚式を挙げるときに、挙式のスタイルに迷うカップルは少なくありません。
中でも人気の高い神社での結婚式は、日本人ならではの挙式スタイルでとてもおすすめです。
でも気になるのは、神社での結婚式は、他の挙式スタイルと一体どこが違うのかというところですよね。
今回は、元ウエディングプランナーが、神社での結婚式のメリットと注意すべきポイントについてお話していきます。
結婚式の多くはキリスト教式で行われている

日本の結婚式で、よくあるのは「キリスト教式」の挙式スタイルです。
無宗教の人口がこれだけ多い日本ですが、挙式となると十字架の前で教会で行うスタイルを選ぶ人たちが圧倒的に多いのは、少し違和感を感じるところがあります。
キリスト教式を選ぶ人たちの多くが、「何となく、それが普通だろうと思って」という理由で選んでいて、特に明確な理由がないようです。
もちろん、ドレスを着て教会で結婚式を挙げるという見た目のイメージが、長年頭に思い浮かべていた結婚式のイメージだったという人も多いです。
要するに、宗教上の理由でキリスト教式を選ぶ人はかなり少数派だということです。
となると、挙式のスタイルは別にキリスト教式でなくても全然不自然ではありませんし、挙式をどのスタイルでするかは自分たちの好みで選べばいいということです。
神前式の魅力とは

ここでお話しする神社での結婚式、神前式と呼ばれるスタイルです。
キリスト教式と、人前式、そしてこの神前式の3つから挙式スタイルは選ばなければなりません。
このときに神前式というのは一番イメージが付きにくいものですよね。
ここでまず、神前式の魅力をお話ししましょう。
神前式は親族のみ!だからこそ厳かな式になる
神前式をする場合は、その列席者は親族のみとなります。
だからこそ、チャペルでの式とは全く違う厳かな雰囲気の中で挙式を行うことができます。
緊張感のある神前式は、一生忘れられない思い出になるでしょう。
白無垢はこのときしか着ることができない!
白無垢を着ることの多い神前式ですが、この白無垢を着る機会は後にも先にもこのときだけです。
神前式の衣装は色打掛でも構いません。
ですが、圧倒的に白無垢が多いのは、このときしか着ることのできないものだからでしょう。
紋付袴を着た新郎の姿もまた、とても凛々しく素敵です。
日本人の男性は、これが本当によく似合います。
新婦は新郎に惚れ直してしまうこと間違いなし!
このように、厳かな雰囲気の中で日本古来の伝統衣装を着て結婚式を行うことができるという点が、神前式の魅力のひとつでもあります。
挙式と結婚披露宴とのイメージを思い切り変えられる
挙式を神前式のスタイルで行った後に、場所を変えて披露宴は始まります。
神前式をすると、挙式と披露宴の雰囲気が大きく異なるため、よりたくさんの経験ができたような気分になります。
神前式は静かな神殿の中で行い、披露宴は友人やたくさんのゲストの待つ披露宴パーティー会場でワイワイ行います。
この二つはまるで対照的な雰囲気を持っていますよね。
そのときに着用している衣装や場所の雰囲気が全く変わることで、新郎新婦カップルにとっても、当日をより楽しめるに違いありません。
神社での結婚式のメリット

神前式を選択しても、必ずしも神社に行く必要はありません。
というのも、多くの結婚式場には神前式を行うことができる「神殿」というスペースが用意されています。
とくに、ホテル内の結婚式場においては、キリスト教式を行うチャペルと、神前式を行う神殿があることの方が一般的です。
このような神殿でも神前式は可能です。
ですが、神社で行う神前式と、結婚式場内の神殿で行う神前式ではイメージが全く異なります。
ここでは、神社で結婚式を行うメリットを説明していきます。
神社式のメリット①場所を変えることでより特別感が増す
結婚披露宴を行う式場と神社とでは、まずその場所が違うことにより、「移動して結婚式を挙げに行く」ことで特別感を感じられます。
結婚式場には結婚式場独特の雰囲気があります。
神社に行って式をすることで、結婚式がまるで別次元のことのように感じることができるのは、その舞台が変わるからです。
神社式のメリット②外での集合写真が撮れる
神社式の場合、集合写真を神社をバックに屋外で撮影することがほとんどです。
この写真は結婚式場では撮ることのできないものです。
お天気がよく、気候の良いシーズンであれば更に格別です。
青い空、神社をバックに親族の集合写真を収めることができるのも、神社式ならではのメリットですね。
神社式のメリット③和装に身を包み外を歩く時間も思い出になる
神社式では当然移動が伴います。
神社の前まで車で送迎があり、そこから神社までは徒歩で向かいます。
このとき、神社にいる一般の人たちの目に留まり、注目も浴びるでしょう。
白無垢と紋付姿で境内へ向かっていくその姿は、まさに日本の結婚式そのもの。
通り過ぎる人たちから写真を撮られることもあるかもしれませんが、その全ての瞬間さえも一生の思い出に残るのが神社での結婚式です。
神社での結婚式を選ぶにあたっての注意点

神社での神前式、なんだかとても良さげですよね。
確かに、これをやることで、式場で行う挙式とは別世界を味わうことができるのは間違いありません。
親族に囲まれて、日本の伝統を重んじた厳かな挙式、ぜひ検討してみられると良いでしょう。
しかし、神社で結婚式をするとなると、決める前に注意しなくてはならない点もあります。
ここで神社式を選ぶ際に気を付けるべき3つのことについてお話しておきましょう。
注意点その①親族の中に高齢者や小さい子供が多いとき
親族の中に、高齢者が多かったり、赤ちゃん連れや幼児のお子様連れが多いときには、神社式は負担が大きくなるため、慎重に決めなければなりません。
神社までの移動もありますし、送迎車からの徒歩ルートも割と距離があるケースが多いです。
送迎があるからといって、負担にならないわけではありません。
事前にその神社に出向いて、実際に歩いてみることで動線を確認しておくのが無難でしょう。
注意点その②季節によってはリスクが大きい
神社式は天候に左右されやすいのも特徴です。
雨は予測できないので仕方がないにせよ、季節的に夏と冬は当然大変になります。
暑いときや寒いときの移動は思った以上に負担になります。
新郎新婦自身の負担はもちろんのこと、ゲスト目線で考えても季節の良い春や秋を選ぶのが一番だと言えるでしょう。
注意点その③新郎新婦の時間的な負担が大きい
神社で結婚式をする場合は、朝がものすごく早くなることがあります。
特に、披露宴が正午あたりから始まる場合、神社の式は9時ごろになることもあります。
そうなると、もはや新郎新婦の入り時間は早朝5時半や6時というのも良くある話です。
これにより、かなり新郎新婦に負担がかかりますから、この点も注意しておかなければなりませんね。
朝が早すぎると、披露宴や二次会が終わるころにはかなりくたくたになってしまいます。
まとめ

神社での式は、日本の伝統を感じつつ、厳かな雰囲気の中で挙式ができるおすすめのスタイルです。
神社は独特な雰囲気がありますよね。
神社で結婚式をしている新郎新婦を見ると、「こういう結婚式も素敵だなあ」と思わずにはいられません。
ですが、挙式を神社で行うことは、メリットばかりではありません。
ゲストのこともしっかりと考え、皆にとって無理のないように決めていくと良いでしょう。