結婚式を挙げるにあたって、初めに迷ってしまうのが参列者のリストアップです。
全体の人数はどうするか。どこまで呼ぶか。両家のゲストの人数をバランスも見ながら考える必要がありますよね。
そしてまず、親戚から考えることが多いですが、ここでひとつ疑問が生まれます。
そこで本記事では元ウエディングプランナーが、親戚のリストアップについてお話していきましょう。
本記事を読めば、親戚をどこまで呼べばよいかスッキリするので、それからリストアップして人数のバランスもみてください。
なお、親族以外の友人や職場の上司も含めた、参加者を呼ぶ基準は下記の記事で解説しています。
合わせて参考に読んでみてくださいね。

目次
結婚式は親戚・親族の参列者が多いほど厳かな雰囲気が高まる
結婚式のゲストの中で親戚や家族が占める割合が多いと、その結婚式は割と厳かな雰囲気になる傾向があります。
結婚式にたくさん列席した経験がある人は分かるかもしれません。
当然、これに対して友人や同世代のゲストが多い結婚式は、もう少しカジュアルな印象が強くなるものです。
結婚式を、アットホームうやカジュアルな雰囲気で行いたい場合は、全体のゲストに対して親戚の人数が多くなりすぎない方が良いです。
親戚の人数をこちら側で調整するというのは、ちょっと難しいところがありますよね。
ですが、友人ゲストや会社関係のゲストの人数は調整が可能です。
結婚式をフォーマルな雰囲気にしたくないのであれば、親戚ゲストが多くなりすぎないようにし、友人などで占める割合を増やしてみてください。
参列ゲストのリストアップは、結婚式の準備の中で一番初めに行うことです。
この時点ではまだ全体人数を明確にしていないことがほとんどです。
ということは、挙げたい理想の結婚式の雰囲気に合わせて、ゲストの総人数を調整していくことも可能です。
招待客を選ぶ手順
呼ぶべきだと思う人が多くて、どうやってリストアップしたらよいかわからないという方も多いと思うので、選ぶときの手順から説明しましょう。
まずは、思いつく人をすべてあげてみてください。
そしてその人たちをグループ分けします。
- 親族
- 友人
- 職場の人
などです。
さらにその中で、細かく分けていきましょう。
- 絶対に呼ぶべき人、呼ばなくてはいけない人
- 自分が呼びたいと思う人
- できれば来て欲しい人
このようにして分類をしていくと、おおよその人数が見えてきます。
そして、招待できる人数の中に収まればそれでいいですし、もし溢れてしまった場合には、「できれば来て欲しい人」から削っていきます。
小規模の場合
まず、全体で50名に満たない小規模な結婚式の場合は、親族が中心になります。
そこに、本当に仲の良い人や、職場の上司など「この人は呼ばなくてはいけない」と思う人をプラスすると良いでしょう。
披露宴の時も、招待客一人一人に時間を割くことができるので、アットホームなパーティーになるでしょう。
中規模の場合
50名以上から80名に満たないくらいの人数ですと、親族、友人、職場の人と、バランス良く呼ぶことができるでしょう。
この人数になると、友達の割合が増えてきます。
親族の人数は、両家のバランスを考えて調整すると良いでしょう。
大規模の場合
80名以上の結婚式になると、学生時代の恩師や前の会社でお世話になった人、近所の人など、普段なら呼べないかな?と思うような人まで呼ぶことができます。
親族の割合は低くなるので、かなり賑やかで盛大な結婚式になるでしょう。
結婚式で親戚・親族はどこまで呼ぶのが一般的?

ウエディングプランナーをしていると、よく聞かれるのがこの質問です。
「普通は結婚式でどこまで呼ぶのが一般的なの?」という質問に対しては、「家族以外であれば、祖父母と叔父叔母、そしていとことその子供までが一般的です」と回答していました。
というのも、ほとんどの新郎新婦がこの範囲で親戚を招待しているからです。
ただし、明確なルールはありません。
- 祖父母の兄弟である大叔父大叔母とも仲良くしていた
- 再従兄弟とは子供のころたくさん遊んでもらった
このような場合には、上記の範囲でなくても招待するのが自然でしょう。
決めるのは新郎新婦ですから、招待したいと思う人はぜひ招待してください。
結婚式に招待するゲストで悩んでしまうとき、基本的には招待しないままモヤモヤした気持ちではよくありません。
悩んだら招待してしまった方がいいです。そこからは、相手が参列するか否かを決めてくれればいいのです。
そもそもの親族の範囲は?
親族とは血の繋がった人なのか、婚姻関係にある人なのか、親戚と親族は何が違うのか?
民法上は、「6親等以内の血族、配偶者、および3親等内の姻族」とありますが、辞書を引きますと「同一の血縁および姻戚関係にあるものの総称」とあります。
親戚は「親類、身内」とあります。
遠い親戚という言い方はしますが、遠い親族とは言いませんので、親戚の方が親族よりも範囲が広いです。
結婚式に呼ぶ親族というと、
- 両親、祖父母
- きょうだいとその配偶者、子供
- おじ、おば、いとこ
くらいまでが一般的です。
ただし、この範囲外の人は呼ばなくていいのかというとそうではなく、日頃の関係性にもよりますので、大体の目安と考えてください。
いとこは何人呼ぶべきか?
人によっては、いとこがやたらとたくさんいるという場合もあります。
相手は3人、自分が10人といった場合です。
このような時は、いとこだからといってすべて呼ぶ必要はありません。
いとこの中でも、年齢が近かったり、普段からお付き合いのある、仲の良いいとこだけで十分です。
義理のきょうだいの親は呼ぶべき?
自分のきょうだいの配偶者の親、例えばお兄さんの奥さん(義理の姉)の親は親族なのか?という疑問があります。
普通は、あまり面識のない間柄だと思いますので、特に交流がないなら呼ばなくても良いでしょう。
ただし、親戚づきあいが濃く、両親の意見を聞いた上で、呼ぶべきだとなれば、やや遠い親戚にはなりますが、呼んでも差し支えありません。
結婚式のときの親戚ゲストの役割とは

結婚式のとき、親戚ゲストは他のゲストたちと違った役目があります。
それは、親族紹介です。
親族紹介とは、挙式の前、もしくは挙式と披露宴の間に、親族のみ別室にて顔合わせをすることを言います。
これは、必ずしもやらなければならないことではないのですが、一般的には親族紹介はするものです。
親族同士が顔を合わせて挨拶するタイミングなんて、そう滅多にはありません。
結婚式のこのタイミングだからこそ、親族が全員集合して挨拶ができるのです。
結婚式以外だとこの先一度もない可能性が高いため、この機会にしっかりと両家の親族同士で顔合わせをしておくのがおすすめです。
親戚・親族に関しては親に相談しながらリストアップするのが無難

結婚式で招待する親戚のリストアップのときは、やはり何かと悩ましいものです。
このときはぜひ親を頼ってください。
呼ぶ範囲を揃える
結局親戚のことは親の方がよく知っています。どこまで呼ぶか、その判断に迷ったらもちろん相談するべきです。
一番初めから親に相談しながら一緒に決めていく方が、後々トラブルになることも防げるでしょう。
そして、ここでひとつポイントがあります。
それは、親戚を呼ぶ範囲を両家で揃えておくということです。
例えば、新郎側はいとこまで招待するのに関わらず、新婦側は家族と叔父叔母まで、となると席次表を見たときに不自然に見えてしまいます。
新郎新婦で呼ぶ範囲だけはある程度揃えておいた方が良いでしょう。
お互いの両親の意見をよく聞こう
例えば、自分の親に相談した時に、二人の意見とは食い違うことも出てくると思います。
- 相手の祖父母を呼ぶのはおかしい
- うちの方はいとこの家族までみんな呼ぶべきだ
など、「これはどうなんだろう?」と、相談したからこそ迷いが生じることもあるのです。
そんな時は、相手の両親の意見や、その地域の風習などを聞いて、なるべくみんなが納得する方法を探ります。
世間の常識といわれるものよりは、地域の風習を優先した方が良いでしょう。
結婚後は、親戚も含めてのお付き合いとなるので、自分たち二人の意見だけで決めないようにして、失礼のないようにしたいものです。
人数のバランスは?新郎側と新婦側の親戚人数は違って当たり前!

結婚式に招待する新郎側の親戚と新婦側の親戚の人数を出してみたところ、あまりにもその人数が違い過ぎてバランスが悪くなった!というのはよくある話です。
打ち合わせのときに、新郎新婦カップルから相談されることも非常に多いです。
ただ、これは心配しすぎることではありません。
普通に考えて、両家の親戚の人数が違うのは当たり前のことです。
親の兄弟の数によって、いとこの人数はかなり変わってきます。
また、そのいとこに子供がいればその分一気に人数も増えます。
仮に、親戚のゲスト人数が両家でかなり差がついてしまったとしても、あまり気にしないことです。
どうしてもゲスト人数のバランスが気になるのであれば、その分友人や会社関係のゲストで調整すればよいのです。
結婚式の人数のバランスに関しては問題ではないので、考えなくても大丈夫です。このことを覚えておきましょう。
結婚式で親戚・親族を多く招待するとご祝儀の平均額がUPする

こういうことをお話しすると、嫌らしく聞こえるかもしれませんが、お金のことを考えてみましょう。
ご祝儀のことだけで考えると、親戚ゲストは多い方が良いです。
というのも、親戚ゲストが包むご祝儀は、一般ゲストのご祝儀よりも高額であるのが普通です。
ご祝儀を多くもらいたいと思うのなら親戚はたくさん招待しましょう。
もちろん、お金のことだけを基準にゲストを選定するのはよくありません。
ですが、やはり結婚式においてご祝儀は大切な収入源ですよね。
ご祝儀があるからこそ、盛大な結婚式は挙げられるわけですから、お金のことも考えないわけにはいきません。

いとこの婚約者、配偶者の招待に悩む場合

これも判断が難しいところですが、いとこまでは招待するのが一般的だというお話は先ほどお伝えした通りす。
それでは、いとこの婚約者や配偶者ってどうするのが普通なのでしょうか。
これに関しては、直接いとこに聞いてみるのもひとつです。
「婚約者の彼も招待したら来てくれるかな」と言ってみたときの相手の反応を見てからの方が判断しやすくなります。
また、いとこと新郎新婦の関係性にもよります。
例えば、いとことかなり親睦が深く、その婚約者や配偶者とも顔を合わせているようであれば、招待するのが絶対おすすめです。
面識がない場合には、いとこに聞いてみてから決めるようにしてください。
聞いた上で決めることにより「普通招待するもんだよね、何で呼んでくれなかったんだろう」などと、陰で言われることもありません。
いとこの子供はどうするか
いとこにすでに家族がいる場合、その子供はどうするか?というのも迷うところだと思います。
家族ぐるみでお付き合いがある場合には、いとこのお子さんたちにも出席して欲しいと思うこともあるでしょう。
ただ、やはり全体のバランスが大事になってきます。
相手の親族が少ないのに、自分側だけ、いとこの家族まで呼ぶわけにもいかない場合があります。
また、いとこがどこに住んでいるか、いとこの子供の年齢なども考慮しなくてはなりません。
いくらこちらが来て欲しいと思っても、遠くから小さな子供を連れて移動するのは大変な場合があります。
結婚式は長丁場なので、小さい子供はじっとしているのが難しく、他の招待客に迷惑をかけてしまうかもしれません。
そんな時は、まず両親に相談してみましょう。
その上で、呼びたいなと思うなら呼んでも差し支えありません。
まとめ

結婚式の参列者のリストアップにおいて、親戚をどこまで呼ぶべきか判断しかねることもあるでしょう。
もともと、親戚はここまで呼んでここからは呼ばない、という一般的なルールはありません。
お二人の意向で決めてしまって問題ないです。
ただ、親戚のことになると親からの指示があることもあり、これが後になって問題になってくるケースも無きにしも非ず。
そこを考慮すると、まずは親に直接相談しておく方が無難だと言えます。
親戚の多い結婚式も、親戚の少ない結婚式も、どちらもそれぞれに良さがあります。
一番大切なのは、お二人が招待したいと思うゲストに参加してもらうことです。
結婚式は、お世話になった人たちにお礼の気持ちを伝える貴重な場でもあります。
あの人にも来て欲しかったな、という後悔が後で残らないようにしましょう。