遠方のゲストを招待しようと考えている方の中には、「お車代はいくら包むべきなの?」とお悩みの方もいるでしょう。
お車代はお金の問題であるため、トラブルに発展してしまうケースも。
今回、お車代に関するトラブルについてアンケートを実施し、主催者側・ゲスト側の両方からのエピソードを答えてもらいました。
「同じようなエピソードばかり集まってしまうのでは?」と思っていましたが、結果としてさまざまなエピソードが寄せられており、いくつか気をつけるべきポイントも見えました。
お車代の基本と、寄せられたエピソードのご紹介をしますので、お車代を用意する参考にしてみてください。
結婚式で遠方ゲストに渡すお車代の基本を覚えておこう

結婚式で遠方に住む方を招待する場合、
- 飛行機や新幹線のチケット手配
- ホテルの手配
- お車代を渡す
などをしなければ、「失礼だ」と思われてしまいかねません。
ここでは、「お車代を渡す場合」の基本を簡単にご説明します。
遠方ゲストに渡すお車代は交通費と宿泊費を全額負担すべき?
遠方ゲストにお車代を渡すのであれば、往復交通費と宿泊費を全額負担が基本。
しかし、全額を負担するとかなり高額になってしまうこともあり、半額程度の負担にしている方が多いようです。
「半額」はどのように考えるのかというと、
- 交通費のみ:片道の交通費
- 宿泊も必要:往復の交通費、もしくは宿泊費
このように負担します。
金額はきっちり半額ではなく、上乗せしてキリのいい金額で渡しましょう。
どこからが遠方ゲスト?お車代を渡す基準
お車代を渡す必要があるゲストに、明確な基準はありません。
ふたりが基準を決めて準備をしなければなりません。
- 会場までの移動時間が1時間以上かかる方
- 新幹線や飛行機を使わなくてはならない方
- 県外からの出席は全員
など明確な基準を決めておくといいでしょう。
本当にあった!結婚式の遠方ゲストお車代トラブル:新郎新婦編

自分たちの結婚式で起こった、遠方ゲストのお車代に関するトラブルをご紹介します。
なぜそのようなトラブルとなってしまったのかを考えてみましょう。
新郎新婦の親戚に渡すお車代に差が…
遠方から来る親戚への対応で悩みました。
当初はお車代を無しにしてホテル代のみを持つようにしようと話していたのですが、新郎側の両親が新郎側親戚のホテル代を持つと言ってくださったので、新郎側にのみ急遽お車代を用意することとなりました。
そもそも両家で対応に差が出てしまって大丈夫か、ネット上でもあまり情報がなく相談できる人も居なかったため、当時はとても悩みました。
両親へ確認したり大変だった記憶があります。
【両親への相談は大切】
この場合、新郎側には当日にお車代を渡し、新婦側には渡すものがない状態になるので、お車代はこっそり渡してもらったほうが良さそうです。
親戚のことなのでどうするべきか判断に困ったら、まず両親に相談して決めたほうがいいでしょう。
結婚式の最中に「お車代が少ない!」と騒がれ…
夫婦ともに遠方から友人を数人招きました。
私の友人の一人が受付でお車代を開封し、受付をしてくれていた方に対し、「お車代が少ないのでもう少し増やしてほしい」と詰め寄りました。
大騒ぎして、私の母親がプラスアルファで現金を渡して、おさまりました。
かなりの大騒ぎでその場にいた全員が引いてしまい、更にキャンドルサービスで彼女のテーブルを回った際にも、「お車代が少ないよ!!」と言われ、一生に一度の結婚式なのにと思い悲しくなり、非常に印象に残っています。
【騒がれる可能性を確実に避けるなら事前に渡しておく】
今回おこなったアンケートの中には、お車代の金額について当日騒がれたというエピソードは他にもありました。
せっかくの結婚式なのに、騒がれてしまっては気分がぶち壊しになってしまいますよね。
結婚式でお車代に文句を言われたくない場合は、当日ではなく前もって現金書留でお車代を送っておくという方法もあります。
また、お車代を渡していない人から「お車代出して!」と言われる可能性もあるため、当日はご祝儀袋と現金を余分に用意しておいたほうが安心です。
友人へのお車代をあまり捻出できず後悔…
東京出身の夫と九州出身の私が東京で開いた結婚式でのことです。
来賓として九州から招いた父の知人にお車代を5万円包みました。
九州から駆けつけてくれた私の友人5人にも航空券代として同額程度渡したかったのですが、私もその時はまだ20代、25万円の出費に耐えうる資金力はなく、悩んだ末1人5千円を渡しました。
なんともケチ臭い金額で我ながら恥ずかしかったです。
よく知らない来賓に5万円を渡し、本当にお祝いしてくれて、まだ若くお財布が痛いであろう友人に少額しか渡せなかったことは今でも申し訳なかったとチクリと心が痛みます。
【事前にあまりお車代を出せないことを伝えて】
結婚式をギリギリの費用で挙げるため、お車代が半額負担できないという方もいます。
この場合、事前に「お車代が気持ち程度しか出せないけれど、それでもいいなら出席してほしい」ということを伝えておいたほうがいいでしょう。
また、このような場合は、友人にはご祝儀を少なめにしてもらうという手もあります。
義母に口出しされて…
私と夫は結婚した年齢が少し遅かったので、結婚式に招待した友人たちの結婚式にはすでに出席していました。
私は友人の結婚式でお車代をいただいたことがなかったので、私側の友人には用意しないことにしました。
夫は友人の結婚式でお車代をもらっていたので夫側には用意しましたが、夫の母親が「どちらの友人にも渡しなさい!」と怒りだしてしまいました。
式の直前だったので用意できず私側の友人には渡さずに終わりましたが、渡すべきだったのかモヤモヤしています。
【友人にお車代を貰っていないなら渡さなくても大丈夫】
同じような距離でお互いの結婚式に参加した場合、相手からお車代を頂いていないなら、自分たちもナシにしてOKです。
友人は結婚式を挙げるときにお車代というものを知らなかったのかもしれませんし、自分だけお車代を貰った場合「私は用意しなかったのに貰ってしまった」と恥ずかしい思いをする可能性もあります。
両親から友人にはお車代が必要ないと言われ…
遠方から来てくれる親せきや友人がいたが、どこまでお車代を渡したらよいのか悩みました。
県外の方のみか、または県内でも遠ければ出すのかなど、両親とも意見が分かれました。
両親は、親戚には県外ならそこまで遠方でなくても渡すべきと言っていましたが、友人は特に必要ないとのこと。
親戚は招待すれば来る義務があるが、友人は無理してこなくても良いからとの理由でしたが、意見が合わず大変でした。
【友人にもお車代は必要】
この方がご両親にお車代までを負担してもらっていたのかわかりませんが、お車代は友人にも渡すのが礼儀と言えます。
自分が出席してほしいと思い呼んでいるわけですから、親になんと言われようとも用意をしたほうがいいでしょう。
受付で違う人に渡された…
お車代は、遠方から来たゲストに渡してもらうよう、受付をしてもらった友人にお願いしたのですが、裏に名前を書いていたのに気づかないで、県内のお車代を渡す予定ではない相手に間違って渡していたことがありました。
友人に、他の人のお車代なんだよと結婚式が終わってから連絡したのですが、とても言いづらく、気まずかったです。
その後お車代を返してもらいに友人宅に行き、遠方の友人に渡すことができました。
【受付にわかりやすいように工夫を】
お車代を包むご祝儀袋やポチ袋には、ゲストの名前を書きません。
なので、ふせんを貼っておいたり、ゲストリストにお車代を渡す人をわかりやすく記載して、受付に渡しておくなどの工夫が必要です。
本当にあった!結婚式の遠方ゲストお車代トラブル:ゲスト編

ゲストが経験したお車代トラブルのエピソードもご紹介します。
「お祝いの場だし、文句は言わなかったけど実は…」ということもあるので、ゲストにがっかりされないためにもどのようなトラブルがあったのかを見てみましょう。
「お車代はお互いナシで」と新婦から言われてしまい…
学生時代の友人が招待してくれた会費制のお式に出席する際に、「お互い様になるから、お車代はなしでいいよね」と言われてしまったことです。
自分には結婚の予定はありませんでしたが、その旨を伝えることはできず、ご祝儀代だと思って我慢しました。
それ以降、わずかであってもお車代をくれる友人は、気遣いができるんだなと見直してしまいます。
【お互いお車代ナシは主催者側から言うべきではない】
招待されて「お車代を出すね」と言われて、「お互い様だから、お車代はナシで大丈夫!」という話しになるのであればなにも問題ありませんが、招待する側から言うのは非常識と思われてしまう可能性があります。
そのゲストが結婚式をするかもわかりませんし、お互い様にならない可能性もあるからです。
ゲスト側から言われたのであれば、相手の方の結婚式があった場合お車代をもらわないようにすればいいでしょう。
すごく費用がかかったのにお車代が少ない…
自分の教え子の結婚式に地方の都市から東京の結婚式場に出かけました。
交通費は往復で2万円位かかりましたし、結婚式のお祝儀に3万円ほど包み、二次会にも参加しそこでも2万円ほど包みました。
さらに、ホテル代も一万円ほどかかりましたが、お車代は1万円。
あまりにも大変な出費でした。
【お車代を渡すためにも交通費は調べて】
お車代を一律にしてしまうと、半額負担以下になってしまう可能性も。
それぞれのゲストはどの程度の交通費がかかりそうか調べて負担した方がいいでしょう。
この場合、宿泊も必要だったとのことなので、交通費を全額負担した方が良かったかもしれません。
お車代がなかった…
お車代が0円で、びっくりしました。
東京から東北だったので新幹線代はかなりかかるし、地元ではないのでホテル代がかかるのになぜか0円でした。
変なところをケチるくらいなら結婚式をあげなきゃいいのにと思いましたが、お祝いごとなので特になにも言わないようにしました。
でもやっぱり何年も記憶に残っているのでいやだったと思います。
【お車代ナシは遠方ゲストに悪印象】
事前にひと言もなしにお車代が出なかった遠方ゲストは「常識がなってない」と良くない印象を持ってしまいます。
この方のように、何年たっても引きずることもあるでしょう。
もしお車代を出せないのであれば、事前にそれを伝えておくべきです。
夫婦で出席したのにお車代は1人分…
夫婦で出席したのですが、実質1名分のお車代だけでしたので、残念に感じてしまいました。
【夫婦で出席するゲストには2人分のお車代を】
夫婦で出席するゲストにお車代を渡すのであれば、2人分の金額を包みましょう。
この方の場合、全額なのか半額なのかがわかりませんが、2人の片道分を「1人の往復分しかない」と思われている可能性もあります。
事前に交通費を一部負担すると伝えたり、わかりやすいようにご祝儀袋を2つ用意して、夫婦それぞれに包んでもいいでしょう。
一緒に出席した友人がお車代に納得がいかず…
東京の友人Aの結婚式に行きました。
私は大阪から、Aと私の共通の友人のBは広島から参加しました。
その時に渡されたお車代が2人とも同じ1万円で、どうして大阪より広島の方が遠いのに同額なのか!とBが怒ってしまい、受付の人に苦情を言って困惑させてしまい、こちらもなだめるのに大変な思いをしました。
私自身も、自分のお車代のことをBに言わなければよかったと後悔しています。
【友人間でお車代の話しがでることは可能性として考えておく】
「なぜ自分よりも近い人とお車代が同額なのか」とモヤモヤしたというエピソードはよく耳にします。
前述したとおり、お車代はゲストそれぞれの交通費を調べて用意をしたほうが、揉め事に発展しにくいでしょう。
自分の結婚式より少ない金額を包まれた…
自分の結婚式に招待した際に、遠方から来てくれた友人へ10000円のお車代を渡しました。
後日、その友人の結婚式に招待された際、もらったお車代が5000円だったことに驚きました。
参列するために、交通費に加えて宿泊費も出しているので、5000円はちょっと少ないと思いました。
また、もらった額と同額にするべきではないかとも思います。
【参加した結婚式でお車代を頂いたら同額を包もう】
自分の結婚式でお車代を包んだら、同額のお車代を包み返してくれるだろうと考えている方は多く、金額が少なかった場合には疑問に思われてしまいますし、金額が多すぎても恥をかかせてしまう可能性があります。
お車代を頂いた方にお車代を包むのであれば、同額が基本です。
お車代を出すと言ったのにシラを切られ…
東京での結婚式に、共通の友人2人と共に招待されたときの話です。
子持ち再婚だったのですが、当日朝の新婦の子どものお世話をお願いされ、お車代を出すから、と言われたので友人たちとホテルを取って前泊しました。
しかし当日もそのあともお車代もお礼もなし。
当時はまだガラケー時代でメールが一般的で、お車代を出すというメールが残っていたのでそれを電話で伝えたところ、知らない、そのメールアドレスは自分のじゃないとしらをきられました(実際メールアドレス変えられてました)。
お祝儀空っぽで出せばよかったねと友人たちとがっかりしました。
【お車代を出すと言ったのなら出すべき】
お金の切れ目は縁の切れ目となります。
このような仕打ちをされては、友達を続けることも難しくなってしまいますよね。
ここまでする方はなかなかいないかと思いますが、お車代を適当にしてはいけないということを覚えておきましょう。
お車代に文句を言われて…
学生時代の友人が結婚することになりました。私は遠方に住んでいたのですが、「友達少ないから来てくれる?」と頼まれました。
数年前からほとんど連絡を取っていない友人でしたし、お金もあまりなくて断りたかったのですが「お車代もしっかりだすから」と言われ断れずOKしたのです。
「式が終わったらかかったお金教えて」と言われていたので教えると、「え!高すぎない?」とブツブツ文句を言われびっくり。
この人とは縁を切りました。
【お車代は感謝の気持ちを込めて】
この場合、お車代をいくら出すのか事前に調べて、相手に伝えておくべきだったのではないでしょうか。
お車代を出すといいつつ文句を言うくらいであれば、問題なく出せる金額を事前に伝えておくべきですよね。
もしくは自分で交通チケットを手配した方が良かったのではないでしょうか。
自らお車代を渡す場合は、せっかく遠方から足を運んでくれたゲストに、感謝の気持ちを込めてお車代を渡しましょう。
お車代がもらえなかったと聞いてビックリ…
大学時代の友人の結婚式が関西であったのですが、参列者の中に札幌からきている同級生がいました。
お車代がまったく貰えなかったそうで、結婚式のお祝いと宿泊費用・交通費で10万を超えてしまったと2次会の時に話していて、みんなでびっくりしました。
その一方で別の結婚式では、同じ在住の県内での式だったのですが、お車代で5000円渡され、人によって認識が全く違うことに驚きを感じました。
【お車代ナシにがっかりしたゲストは不満を漏らす可能性も】
かなり遠方から出席した場合、このようにご祝儀を含めると10万円を超えてしまうこともあるでしょう。
お車代を出しても大きな出費には変わりませんが、感謝の気持ちは伝わります。
お車代をもらえなかったゲストが不満を漏らしてしまうと、他のゲストからも非常識と思われることを覚えておきましょう。
多すぎるお車代にビックリ…
いとこの結婚式に出席した時の事です。
親類一同は都会暮らしなのですが、当方は本家で唯一遠く田舎住まい。
会場は東京で行われたのですが、会場に向かうだけでも多額の交通費と時間を要します。
それを考慮していただいたのか、新郎方(従兄弟)から交通費・宿泊代にかかった倍以上のお車代をいただき、とてもびっくりした思い出があります。
【多すぎるお車代はゲストを恐縮させる】
少ないお車代で怒り心頭のゲストが多い中、多すぎるお車代に驚いたというこちらのエピソード。
多少上乗せしてキリよくすることは大切ですが、倍以上は包みすぎです。
お車代が多すぎてもゲストを恐縮させてしまうので気を付けましょう。
まとめ

今回は、お車代の基本についてと、お車代のトラブルエピソードをご紹介しました。
お車代は交通費を全額、もしくは半額を包みますが、宿泊が必要な場合は交通費を全額負担するか、宿泊費を負担するかが一般的です。
もちろん、両方とも全額負担が1番望ましいのですが、そうするとかなり高額になってしまうため、ふたりでどの程度まで負担するか、どのゲストからお車代を包むかを決めましょう。
ご紹介したエピソードはすべて実際にあったトラブルです。
どのようなトラブルがあったのかを確認して、ふたりの結婚式で同様のトラブルが起こらないように気をつけましょう。